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【協賛記念】KDDIがFULMAと共に応援する「子どもたちの伝えたい気持ち」

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【協賛記念】KDDIがFULMAと共に応援する「子どもたちの伝えたい気持ち」

目次

    全国小中学生動画コンテスト 「FULMA Creator Awards」。今年で3回目の開催となるこのコンテストですが、今回よりKDDI株式会社さんに協賛いただけることになりました!

    KDDIさんといえば、日本を代表する通信会社。現在は、その通信事業を進化させ、エネルギーから宇宙、メタバースやスポーツエンタメなど、通信会社の枠を広げていく挑戦をしている会社です。

    今回、協賛を記念した、そんな幅広いKDDIのビジネスを、「会社のブランド」へと落とし込み、社会へ伝える役割を担っている坂本伸一さん(ブランド・コミュニケーション本部ブランドマネジメント部長)にインタビューにお答えいただきました!

    坂本さんは、auの人気CMシリーズ「au三太郎」の立ち上げをリードされていた「伝えることのプロ」です。

    • なぜKDDIさんは子どもたちの動画コンテストを応援するのか?
    • どうすれば、伝えたい思いはカタチになり、伝わっていくのか?

    ビジネスの最前線で、プロとして「伝える」に取り組む坂本さんに、お話をお伺いしました。

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    KDDIの前身である日本移動通信株式会社(IDO)に入社後、システム運用・開発業務を経験。
    2003年よりKDDI株式会社のマーケティング統括部に所属し、「LISMO」ブランドの立ち上げや市場リサーチなどを担当。
    その後、2011年にマーケティング部 企画グループリーダーとして、「三太郎」コミュニケーションフレームを開発するなど、 auのマーケティング活動全般をリード。
    2021年より現職に就き、ブランディングにこだわる会社を目指して、お客様視点でのブランド価値向上を目的とした全社ブランディング戦略を統括する。

    For Future──未来人財をつくるコンテスト

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    FULMA齊藤:本日はよろしくお願いします!まずは今回、「FULMA Creator Awards」に協賛いただけることになった背景を教えていただけますか。

    KDDI坂本:KDDIでは「KDDI VISION 2030」と題して、「『つなぐチカラ』を進化させ、誰もが思いを実現できる社会をつくる。」というビジョンを2022年から掲げています。その実現に向けて日々取り組んでいるのですが、「FULMA Creator Awards」は私たちのビジョンととても親和性のある企画だと直感的に思いました。

    今年の5月に、KDDIは「新サテライトグロース戦略」という事業戦略を発表しました。その中では、通信やデータ、AIといった我々の強みをコアにしながら新しい事業領域を拡大していくとしているのですが、それと並行して未来に向けた取り組みに会社全体で力を入れようと、3つのテーマを掲げています。

    • 「To Global グローバルへの拡大」
    • 「With Life もっとお客さまに身近な会社へ」
    • 「For Future 未来人財・スタートアップ育成」

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    2024年5月策定のKDDIは「新サテライトグロース戦略」

    このうちのFor Future、未来人財の育成というテーマが、 次世代を担う小学生・中学生から才能あるクリエイターを発掘、育成するFULMA Creator Awardsの主旨に合致すると思ったのです。少しでも人財育成に貢献できればと思い、協賛することを決めました。

    FULMA齊藤:KDDIさんは、未来に向けた人財育成として、これまでどのようなことに取り組まれてきたのでしょうか。

    KDDI坂本:子ども向けには例えば、エリクソン・ジャパンとロボットプログラミング教室を実施しています。あとは若手アーティストの支援に事業として取り組んでいますね。ほかにも、公益財団法人日本サッカー協会(JFA)や国内最高峰のカーレース「SUPER GT」へ参加している「TGR TEAM au TOM'S」など、協賛活動を幅広く行なっています。

    協賛パートナーには子どもたちが憧れをもつ職業の方々もいるので、ただKDDIのロゴを出すだけではなく、子どもたちに向けて価値を提供できないかと考えてきました。For Futureというテーマを掲げた今年からは、より具体的にかたちにしようと動いていますね。

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    FULMA齊藤:KDDIとしての思いを、ビジョンや事業戦略で掲げている言葉に落とし込んで外へ発信していくにあたり、会社の中ではどういうプロセスを経るのでしょうか。

    KDDI坂本:ビジョンで掲げている言葉は、実は私たちの部門でつくったものなんです。その言葉のもととなる思いは、社員との会話を通じて方向性を見出しつつ、その背景の解釈を深めました。一方でお客さまや一般の生活者の方々に、背景も含めた思い、真意がどう伝わるかを考えながら、半年ほどかけて表現に落とし込んでいきました。

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    坂本さんたちがつくったKDDI VISION 2030「『つなぐチカラ』を進化させ、誰もが思いを実現できる社会をつくる。」

    FULMA齊藤:FULMA Creator Awardsに参加する子どもたちにとって、そもそも動画を1本仕上げることにとても時間がかかるので、相当な熱量がある一方、そこで言いたいことが視聴者に伝わるかどうかという点でハードルがあると感じています。KDDIさんでは「人に伝わる言葉」に落とし込んでいくうえで、どういったことを考えているのか、工夫されていることなどはありますか。

    KDDI坂本:まずは「なぜそれを伝えたいのか」というWHYの部分をベースに置きます。そのうえで、最初に大切なのが「誰に伝えるか」をしっかり考えることです。相手をよく知り、どんなことを考えている人なのかをふまえて、自分たちの伝えたいことがどのように相手の印象に残るか、WHO・WHAT・HOWの順番で考えていきます。

    私たちの場合、ブランドコミュニケーションの相手が一般生活者の方々であるケースや、ステークホルダーである株主様などを対象にするケースなど、さまざまな場面があります。そのケースごとに相手の方が考えていることも異なるので、いちばん重要なのはWHOの部分ですね。

    FULMA齊藤:子どもたちにとっても、誰に届けるのかを考えながら動画をつくることが本当に重要だと感じますね。

    KDDI坂本:そして、伝える内容を考える上で、大事なのは対話ですね。私たちは対外的に発信する言葉をつくるプロの部門として、社内のいろんな部門の人たちと対話をしながら、相手にいちばん伝わりやすい言葉を決めていっています。その都度、プロセスが異なる部分もありますが、ベースにあるのは対話ですね。

    「目立てば、伝わる」わけではない

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    FULMA齊藤:坂本さんのご経歴を、あらためて教えていただけますか。

    KDDI坂本:変わった職歴を歩んでいるのですが(笑)、理系卒で、最初は通信設備の運用・保守の職種でKDDIに採用されました。もともと商品企画をしたくてKDDIに入りたいと思ったのですが、理系出身者は通信設備についてまずは知るようにという人事の方針のもと、ネットワークセンターへ配属されたのです。その後、社内で一般コンシューマー向けのマーケティング部が新設されるという募集があったので応募して、異動。そこからはマーケティング、ブランディング、マーケティング、ブランディングと部門を行ったり来たりしています。

    マーケティングでは、事業と一体となって、どうやったら契約につながるかという目的意識をもって取り組んでいました。ブランディングでは、KDDIというブランドに評価や価値が蓄積されていくように、必要に応じてクリエイティブを整えたり表現物を制作したりしてきました。どちらも広義ではマーケティングの領域に入りますが、そこでずっと仕事をしてきましたね。

    FULMA齊藤:売上や利益を上げるために商品名などの露出を図るマーケティングと、必ずしも名前を連呼したりとにかくロゴを出したりすることが評価に寄与するわけではないブランディングでは、せめぎ合いがあるのではと思います。その点、バランスはどのように考えているのでしょうか。

    KDDI坂本:マーケティングの部門にいたとき、私が企画を担当したのがLISMOという携帯電話向けの音楽配信サービスやauの「三太郎」というCMシリーズで、これらはサービスを強く打ち出す目的でキャンペーンが設計・実践されています。当時は、サービスを使ってもらいたい、知ってもらいたいので、言葉のインパクトや覚えやすさを重視した表現をつくっていました。

    現在、私が担当しているのは、全社のコーポレートブランディングです。これは、商品やサービスを手がける背景にある、会社の思いについてお伝えすることを目的にした活動です。その場合には、インパクトよりも共感を生んだり、将来の期待感をもってもらえるような印象を残せる表現を考える。

    派手でインパクトがあればいいということではなく、時にインパクトを必要とすることもありますが、これもやはり相手によって伝え方が変わるという話ですね。

    FULMA齊藤:昨年のコンテストで最終審査に残っていた作品を見ると、何を伝えたいのか、観た人にこういう気持ちになってもらいたいという思いが子どもの中に明確にあって、心に響くものがあります。FULMA Creator Awardsは、「誰かを笑顔にして笑わせたい」、「つくった作品を見て喜んでくれること自体が自分の喜びである」という子たちに、スポットライトが当たる機会になると考えています。

    そして、あの「三太郎」のCMシリーズは坂本さんが企画をリードされたとのことですが、どのようにCMの内容を考えた結果、あのようなクリエイティブが生まれたのでしょうか。

    KDDI坂本:スマートフォンの市場が成熟しており、サービス単位で魅力を伝えても、お客さまになかなか伝わらないという課題感がありました。そこでまず、ひとつの広告フレームをつくることで、auというブランドとお客さまの近さを創出しようと考えたのです。三太郎のCMの強みは、一言でコレ!と、継続性のあるフレームの中で伝えやすくしたことですね。
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    FULMA齊藤:坂本さんは、仕事や自分自身のアップデートのために、日頃からどのようなインプットをしていますか。

    KDDI坂本:普段からキョロキョロ見回しているようなタイプで、新しいもの好きなんですよね(笑)。意識しているのは、左脳と右脳の両方を使ったインプットです。左脳的には、マーケティングやビジネス関連の書籍を読むなどしています。一方で右脳的なインプットは、街中にある広告物を見たり、漫画を読んでみたりと、さまざまですね。

    最近だと、今回のFULMAさんのように、協賛パートナーの方とお話しするのが面白いですね。知識を得られますし、考え方の切り口ももらえるので、ありがたいです。

    FULMA齊藤:子どもクリエイターとお話してもらうのもいいかもしれません。彼ら・彼女らのつくっている作品は、これまでに見てきたものが積み上がって生まれていると感じます。どのようなフィルターを通して世界を見ていて、何を伝えたいと思っているのか、大人が話を聞いてもとても面白いのではないでしょうか。

    KDDI坂本:当日、お会いできるのが楽しみですね。

    思いが強いっていい

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    FULMA齊藤:コンテストの当日には、子どもクリエイターは自分の作品について会場に集まったお客さんたちの前でプレゼンをします。日頃から取り組んでいるわけではないからこそ、そのプレゼンは一世一代の舞台だと意気込んで、子どもは臨みます

    思いが伝わらないと悔しいという感覚があると思いますし、せっかく時間とエネルギーをかけてつくったんだから、動画でも、プレゼンでも伝えたいという気持ちで準備してくると思いますね。

    KDDI坂本:思いが強いのはいいですね。僕らも「思い」という言葉をビジョンに使っていますが、そこがないと先に進まないので。出来上がったものを伝えるよりも、なぜそれをつくったのかという思いの部分をWHAT、何を言うかという点でいちばん基軸に置いています。

    FULMA齊藤:通信会社というと、落ち着いている、クールといった印象を持たれるかと思いますが、KDDIさんは思いが強い会社なのでしょうか。

    KDDI坂本:クールではないことは確かですね(笑)。思いが強い人は多いですし、個性も強いです。

    KDDIは通信というインフラを支える会社ですが、5Gなどのテクノロジーは、日常の生活シーンにどんどん溶け込んでいます。エンドユーザーに対して、通信だけではなく、通信とセットで生活をアップデートしていくことが我々の創出する価値だと考えています。そこで新しい生活を生み出すためにも、思いは必要ですよね。

    FULMA齊藤:KDDIさんには、コンテストの副賞としてKDDIの映像制作の会議に参加できる機会をいただきましたし、子どもクリエイターとのコラボレーションも面白そうですね。その会議で子どもが意見を出すことで、新しい化学反応が生まれるかもしれません。子どもたちにとっても、貴重な経験になりそうです。

    KDDI坂本:2022年にKDDIでは「つなぐデザイン室」という、インハウスの制作チームを設立したんです。面白い発想をお持ちの子どもクリエイターの方には、チームに加わってもらって、企業広告を一緒につくってもらってもいいかもしれませんね。

    子どもクリエイターにとって初めての大きな舞台ですし、まずは思いと個性を表現することが大事だと思います。それができれば自信がつきますし、さらにつくりたいものも見えてくると思うので、がんばっていただきたいですね。子どもたちがつくる作品を楽しみにしています。

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    <締め>FULMA齊藤の取材後記

    思いを誰に伝えるか

    今回はKDDIの坂本さんと対談させていただきました。伝えるためには、そもそもまず伝えたい"思い"があることが重要であり、その思いを"誰に"伝えるのかを決めることができれば、より"伝わる"コミュニケーションになることを教えていただきました。

    伝えたい思いがある人は、"誰に"をより意識できるといいかもしれませんね。坂本さんが対話の重要性についてインタビューでもおっしゃっていましたが、自分が伝えたいだけじゃなく、伝わるためには具体的な視聴者像がイメージできるとさらに一歩進んだ作品になるかもしれません。

    KDDI賞を受賞されたお子さんが坂本さんをはじめKDDIの制作チームの方々とどんなお話をするのか、今後が楽しみです!
    この度はインタビューにご協力いただきありがとうございました!

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